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さよならブルートレイン [雑記]

 昨日の夕方、横浜駅に降り立つと、なにやらいつにも増して、人があふれて
 いました。東海道線のホームでは「危ないですから下がって下さい!」の 
 コールがいつにも増して激しく繰り返されているし、一体何事なのだろう、と
 足を止めてしばし観察・・・

 どうやら最後のブルートレイン「はやぶさ」が横浜駅に入ってくる模様。私も、
 乗るはずの電車をやり過ごし、しばし「はやぶさ」がやって来るのを待って
 みることにしました。

 というのも、私は子供のころ、両親の故郷山口へ帰郷するときには、ブルー
 トレインをよく利用していて、たくさんの思い出があるのです。

 夜、電車に乗るというだけでも子供にとっては非日常的な出来事でとても
 特別な行為でした。
 電車の中で寝る、食堂車でお菓子を買ってもらう、見知らぬ人としゃべる、
 不思議なベッド・・・朝、目覚めると見たことのない景色が飛び込んでは
 消えていく・・・
 まだ小さかった私には、ブルートレインは異質で不思議な空間でした。

 弟はまだ小さくて、ブルートレインに乗ってドアが閉まると、決まって「降ろして
 くれぇ~降ろしてくれぇ~」と泣き叫んだものでした。そんな弟のために、
 母はいつも弟のお気に入りの枕カバー(雑巾のようにボロボロだった・・・)を
 鞄にしのばせていて、弟が泣き出すとそれを出していました。枕カバーを
 見ると、あら不思議、弟はピタッと泣きやみ、すぐにスヤスヤ寝てしまいました。

 私のようなブルートレインの思い出を持っている人が、きっとたくさんいたの
 でしょう。横浜駅でも、写真を撮る人だけでなく、たくさんの人が見送りに
 集まっていました。

 私たちのブルートレインの旅はいつしか新幹線の旅に変わり、ボロ雑巾のよう
 な枕カバーを握ってスヤスヤ寝ていた弟は来月結婚式を迎えます。
 時代はめぐっているんだなあ、と感慨にふけりながら、横浜駅でブルートレインを
 見送りました。お疲れ様、ブルートレイン!

 
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